2023.7.11
ホームページの“CMS”って何?CMSについて説明します。
ホームページの作成やリニューアルを検討されている方は、ある程度ご自身で調べていると思います。
または業者紹介サービスなどに相談すると「CMS」という言葉が出てくるのではないでしょうか?
今回はCMSについてご紹介します。
ホームページにおける“CMS”とは?
CMSはContents Management Systemの略です。
通常、ホームページは作ってサーバー上に置いておくだけでなく、検索されて訪問者に閲覧してもらえるよう、継続して情報発信を行っていく必要があります。
情報発信を行うということは、どんどんページ数が増えていくわけですね。
情報(Contents)をごちゃごちゃしないよう、適切に管理(Management)する仕組み(System)がContents Management System(CMS)です。
このCMSは基本的にサーバーにインストールして使用するタイプが多いです。
WordPressもサーバーにインストールして使用するタイプのCMSです。
サーバーにインスト-ルするだけなので、皆さんが使っているパソコンに何かソフトをインストールしなくても使えます。
そのため、WindowsやMacじゃなく、Chromebookなんかでも更新作業ができちゃうんですね。
CMS導入のメリット:HTMLやCSSの記述が激減
ホームページはHTMLやCSSなどのちょっと特殊なコードを記述して作られていますが、“CMS”を導入していると、主にホームページの更新を行う際、これらのHTMLやCSSを直接触ることは大幅に減りました。
Microsoft Wordのように文章を記述したり、図形を埋め込むように画像を貼り付けられるような仕組みになっており、
更新にかかる労力が大幅に軽減されています。
CMS導入のメリット:メニューや記事一覧が半自動的に生成できる
ホームページの更新作業で手間なのが、メニューを変更した時に全てのページを変更しないといけなかったり、お知らせを掲載した際、トップページやお知らせ一覧ページなどにリンクを追加しなければいけない点です。
CMSでは、これらの更新や追加作業をプログラム側で半自動的に処理してくれるため、更新の手間が減りますし、ミスの発生も防ぐことができます。
CMS導入のメリット:アクセス権限の管理やデータの復元が楽
ホームページの管理を行うアカウントを権限ごとに分けて、“全ての操作が出来るユーザー”と“お知らせの投稿のみ行えるユーザー”を個別に作成して担当者ごとに割り振ることができます。
また、編集履歴なども管理しているCMSでは、
操作を間違えて消してしまった場合でもデータを復元できる場合があります。
CMS導入のメリット:SEO対策がしやすい
CMSには
標準でSEO対策の機能が付いていたり、自動的に情報補完してくれる機能が付いていたりします。また、追加プラグインをインストールすることで、複雑なコードを記述することなく、付加情報の埋め込みが出来たりします。
ただ、その反面、サーバー側での処理が増えてしまう傾向があり、あれもこれもと機能を追加しているとホームページのレスポンスが低下し、重いサイトになってしまうことがあります。
CMSを使わないホームページとは?
CMSを使わないとどうなるでしょうか?
ホームページにCMSを使わないということは、HTMLやCSSを直接編集してホームページを作っていくことになります。
お知らせを1つ掲載するのも、非常に手間のかかる作業になってしまいます。
仮にお知らせページを作っても、自動的にリンクされるわけではありません。
トップページのお知らせ一覧を編集してリンクを付ける必要がありますし、お知らせ一覧もリンクを設定して、サムネイル画像を一覧用のサイズにリサイズして、本文の抜粋を取ってきて、表示文字数を調整して…
これらをお知らせを1つ掲載するたび、毎回編集する必要があります。
ホームページビルダーやAdobe Dream WeaverはCMSではない?
さて、過去にホームページに関わったことのある方は、CMSにはピンと来ないかもしれないけど、先に“ホームページビルダー”や、Adobeの“Dream Weaver”を思い浮かべるのではないでしょうか?
これらは“ホームページ作成支援ソフト”です。
このホームページ作成支援ソフトには『テンプレート機能』がついており、全ページ共通部品を1ファイルで管理することが可能です。
そのような機能があることから、CMSと混合しがちですが、ソフトはローカルパソコンにインスト-ルして使用するため、作業環境が限定されがちです。
対して、CMSはサーバーにインストールして、ChromeやEdgeなどのブラウザからアクセスして使用することから、出先でも編集作業が出来ますし、別のパソコンでもホームページにログインさえしてしまえば同様に更新が可能です。
また、ホームページ作成支援ソフトはホームページを作成することは支援してくれるものの、データをサーバーにアップロードする所まではサポートしていません。
ホームページ作成支援ソフトで作成したホームページは、都度File Transfer Protocol(FTP)を使用してサーバーにアップロードする必要があります。
FTPの接続にも専門知識が必要になるので、思いがけない所で躓いてしまう可能性があります。
CMSにはどんな種類がある?
CMSには、無料で利用可能なCMSと、有料のCMSがあります。
無料のCMS
- WordPress(WordPress Foundation, オープンソース)
- EC-CUBE(株式会社イーシーキューブ, オープンソース)
- microCMS(株式会社microCMS, Hobbyプランが0円)
- a-blog cms(有限会社アップルップル, ソロライセンスが0円)
※ 『オープンソース』はプログラムコードが一般公開されており、複数の人が自由にプロジェクトに参画して作り上げているソフトウェアになります。
有料のCMS
- Movable Type(Six Apart)
- PowerCMS(アルファサード株式会社)
有料のCMSは、開発元の企業が責任を持って開発している分、セキュリティリスクへの対応が早かったり、アフターフォローがあるなど、有料なりのメリットがありますが、CMSシェアでは圧倒的に無料CMSのWordPressが使われており、弊社でもWordPressをオススメしています。
株式会社イケル Webディレクター
システム会社に8年務めた後、イケル設立に携わる。
出産・育児のため退社していたが、専業主婦を経て復帰。現在は、ホームページ制作から運用・保守までを担当。
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